組織について

「G空間宇宙利用工学」社会連携・寄付研究部門について

東京大学空間情報科学研究センターでは、平成20年4月より、持続安定的な空間情報社会を実現するための総合的かつ実践的な研究を行うことを目的として、寄付研究部門「空間情報社会研究イニシアティブ」を設立し、様々な活動を進めてきました。 中でも、125法人が参加する「地理空間情報流通実験コンソーシアム」や、様々な都市圏の人に関する流動データを提供する「人の流れプロジェクト」などの取組が大きな活動に成長してきました。こうした背景のもと、データの持続的・安定的な流通体制を構築するための、データの加工・二次利用に関する運用ルールや品質評価の基準の確立、これらの実現のための効率的なデータ処理サービスの展開等を進め、提供者と利用者が円滑に地理空間情報をやり取りすることができるコミュニティを醸成することなどを目的として、2011年6月に「次世代社会基盤情報 寄付研究部門」を設立しました。当該部門で蓄積されたG 空間情報に関する技術・データ・コミュニティを継承しながら、平成28年度より二つの研究部門、「宇宙システム・G 空間情報連携利用工学」社会連携研究部門、「グローバルG 空間情報」寄付研究部門を立ち上げ、一体となって活動することとなりました。

平成27年度までの活動はこちらを参照ください http://i.csis.u-tokyo.ac.jp/

活動内容

宇宙システム観測・測位・通信

ネットワーク拡大とビジネス機会の創出

G空間ビッグデータの統合と解析

日本を含むアジア各国でのG空間情報データインフラ・流通基盤の強化

日本では、G 空間情報センターを産学官のデータの流通、統合のハブとして強化し、G 空間情報・サービスビジネスを拡大。アジア各国では、大学との連携を通じて、各国のデータインフラ整備を日本企業が利用できる形で促進。さらに、各国のNSDI 整備との連携・貢献を実現。

アジア各国を対象とした、さまざまなデータの収集・解析基盤の整備・利用

OpenStreetMap等の活動への貢献を通じて、ビジネス等で自由に利用可能なマップデータ基盤を拡大。 アジア各国でモバイル機器などを利用し、企業が調査データ収集などを手軽に行える基盤を整備。 スマートフォンやGPS 受信機等から収集した大量データの解析基盤を整備。

超小型衛星を活用した画像撮影・地上からのデータ伝送に関する基盤整備・利用

東京大学が運用する超小型衛星を実験的に利用して、オンデマンドによる画像撮影や衛星経由での地上データの無線中継実験などを、アジア各国で行うことができる環境を整備。 宇宙システムと連携したG 空間情報ビジネスの事業化調査を容易に行える環境を整備。

各国のナンバーワン大学を通じた幅広い海外ネットワーク展開

各国の大学に拠点研究室を認定・設置し、現地での共同研究、現地情報収集、学生のリクルート、技術相談などを支援。 大学の現地での人脈を通じて、政府・企業等とのネットワークが展開できる環境を整備。

国際開発機関・各国政府の政策・産業動向などのタイムリーな提供

宇宙システム・G 空間情報に関する国際的な動向などを定例会やシンポジウムなどの場でタイムリーに提供し、共同で調査を行う機会も提供。

アジア各国での実証実験の公募やプロジェクトの促進

ハッカソン・アイディアソンなどのイベント実施に際し、企画段階から参加する機会の提供。 各国でのイベントを通じて、各国のユーザの反応を得たり、優秀な人材の発掘、企業とのネットワーク構築、あるいは技術力の評価などを行う機会の提供。

定期的な研究会・勉強会の実施

参画企業や法人に対して定期的に実施し、参加者の国際化や視野拡大に貢献。 国内外の専門家による勉強会を1 ヶ月に1回程度開催し、テーマは宇宙システム、衛星測位、リモートセンシング、GIS 技術、防災、都市開発、公衆衛生など幅広い分野に着目。

©The University of Tokyo